ファーストエイドキット

学生時代のスポーツでケガが絶えなかったことなどもあり医療系の分野にはもともと興味があります。自分のケガは見よう見まねや独学で処置しても自己責任でOKなのですが、山に登るようになってからは少しでも正確な知識を得たくて、アメリカ心臓協会のCPR(心肺蘇生法)や消防署で行う上級救命講習などを受講してきました。ですがファーストエイドキットの中身については個人で吟味して用意しなくてはなりませんし、ザックの中に携行する訳ですから質と量のバランスはかなり考えさせられるものがあります。
できればお世話にならないほうがいいのですが、先日当ブログにも書いたようにこのキットの出番が訪れてしまいましたので少し書かせていただこうと思います。
メインの傷に関しては常駐パトロール隊の方にお願いし、その他の擦り傷などは自前のモノで処置しました。正直メインの傷に関してはあそこまでの傷を処置できるだけの正しい知識を持ち合わせていなかったので手が出せなかったというのが本音です。この点に関しては後日下肢の不調でかかりつけの整形外科を受診した際に医師に質問して教えていただきましたので、次回は正しく処置できると思います(妻は次回は無いっ!と申しておりましたが(笑))
もちろん医師でもなんでもない素人ですのであくまでファーストエイドの範囲内であることは忘れてはなりません。それでも最低限の知識と治療剤や道具は自身や同行者の万一のケガや体調不良のケアに不可欠なものだと思います。
今回役立ったのは救急用ハサミ(メデックシザー)と創傷被覆(ドレッシング)材です。ハサミは衣服の長袖部分を切り裂くのに驚くほどの切れ味でした。またドレッシング材で処置した患部は下山後救急で運ばれた病院でもこの傷はこのままでいいよと言われたのでかなり有効なものであることが証明されました。近年はこのような湿潤療法が定番になりつつあるようです。今回小さな傷は自分もそのような処置をしましたが、山の中でのケガについては衛生上や病院での処置までの時間の問題、そしてケガの程度など素人判断では危険なこともあると思います。さらに正しい知識を学び安全登山を心がけて登っていこうと思います。

f:id:hiromu228:20170904123253j:plain

キットの主な内容:
救急用ハサミ・トゲ抜き・安全ピン・ポイズンリムーバー・パルスオキシメーター・CPRポケットマスク・エマージェンシーシート・三角巾・ガーゼ・絆創膏一式・包帯・綿棒・テーピングテープ・アルコールカット綿・プラスモイスト・ヘモスタパッド・ハイドロコロイド包帯・防水フィルムテープ・ドルマイシン軟膏(抗生剤)・鎮痛剤(ロキソニン)・胃薬・下痢止め・その他常備薬など

f:id:hiromu228:20170904123333j:plain

今回感じて新たに仲間入りした「シリンジ」。注射器ですが少量の水で水圧により傷口を洗浄できるようです。


 

保存

保存